フランス語で小さいを意味するペティナイフは、その言葉どおりに刃渡りが小さく、野菜や果物の皮むきなど繊細な作業に適した包丁です。刃にはステンレスやセラミックなどの素材が使用され、包丁と同じように、刃物ブランドから多くの製品がリリースされています。デザインも豊富で、どれにしようか迷うこともあるのではないでしょうか。
ここではおしゃれでかっこいいデザインのペティナイフに絞り、信頼できるブランド別に紹介していきたいと思います。
ペティナイフは小型ですが、小さいながらもサイズはさまざま。刃渡りで分類され、一般的には9~12cmが小型、12~15cmが標準、15~18cmは大きめとなっています。
小さければ小さいほど、軽量で扱いやすく、細かい作業に向いており、大きければそれだけ一般のナイフに近づき、肉や魚などを大き目の食材を切ることに向いています。
皮むきや飾り切りを行いたい場合はより小さめのものを選び、汎用性高く、肉や魚なども切りたい場合は標準サイズを選ぶのが良いでしょう。
ペティナイフは小さく軽い扱いやすいタイプのナイフです。リンゴの皮むきや野菜や果物の飾り切り、細かいカットやトリミングなどに最適なタイプとなっていますが、そういった用途で使う場合は、刃先がなるべく細いものが良いでしょう。細い刃は細かい作業に向いています。
また、ペティナイフは小型軽量なので持ち運びにも便利な特徴を持っており、アウトドアに持ち運びしたい方も多く、そういった場合は、軽い肉のカットや魚の処理を想定し、刃に若干の厚みがあるものが適しています。
一般的なペティナイフの刃先は尖っており、果物の皮むきや細かいカット、装飾切りに適しているためです。ただ、中には丸く作られているものもあり、こちらは細かいカットよりも滑らかな切り込みを入れやすくする他、安全面を考えた形状となっています。
また、厚みもさまざまなで、薄いタイプならば軽量で食材への抵抗も少なく滑らかにカットが行え、厚いタイプならば肉や魚など、ある程度の硬い食材も対応可能です。ただ、やはり小さいペティナイフならば細かいカットを行う用途が高く、薄く尖ったスタイルのものが多くなっています。
以上になりますが、ここからはブランド別におしゃれでかっこいいペティナイフを紹介していきたいと思います。
折り畳みナイフを格納できるマルチツールが有名な「Victorinox(ヴィクトリノックス)」。1884年にナイフメーカーとしてスイスにて創業。1897年にスイス軍にソルジャーナイフを納品し、米軍兵士たちに愛用されたことで、一気に多くの人に知られる有名なブランドへなりました。
スイスの高精度な製品づくりの精神を体現するブランドとして、ナイフや包丁、マルチツールといった刃物の評価は高く、現在はそれ以外にも時計、バッグ、フレグランスなど多岐に渡る製品を展開されています。
手に馴染みやすい高品質なメイプルウッド製ハンドルを採用したヴィクトリノックスのペティナイフ。こちらは創業当初から変わらぬクラシックなデザインと、木製のハンドルが特徴のシリーズとなっており、さまざまなサイズがラインナップされています。
どれも木製ハンドルのナチュラルなおしゃれさを持ち、中でもこちらはサイズが15cm、刃渡り6cmの最も標準的なタイプです。ストレートではない湾曲した刃がハンドルとマッチしたかっこよさのあるデザインで、切る、剥く、刻むといったペティナイフの使いやすさを十分に発揮できると思われます。
「刃物の町」として世界的に有名なドイツ・ゾーリンゲンにて、1814年に創業された老舗のナイフブランド「「Wüsthof(ヴォストフ)」。日本の燕三条と同じように、ゾーリンゲンに本社を構える刃物ブランドは多いですが、その中でもヴォストフは最高峰のブランドとして知られています。
家族経営を続けながら一貫して高品質な包丁を製造してきた歴史を持ち、20世紀になると世界へ向けて輸出され、ヴォストフのドライザックロゴが高品質の象徴として広く認知されました。プロのシェフからも信頼され、愛用されている方も多いようです。
ドイツ製の高炭素ステンレス鋼を使用したヴォストフのクラシックペティナイフ「4088」。高品質なドイツ製ナイフは、1枚の鋼から精密に鍛造されているため、耐久力と切れ味に優れており、プロの料理人からも愛用されている製品です。
伝統的な三本リベットのハンドルで、間に赤いヴォストフのロゴマークがワンポイントにプリントされているデザインも素敵ですね。両刃でレストラン向け業務用商品となります。
日本を代表する刃物のブランドの一つ「貝印」。剃刀や包丁などを中心に、調理器具や化粧道具、衛生用品なども展開されています。
もともとはポケットナイフ製造メーカーとして、岐阜県関市にて1908年に創業。ドイツ人から機械を購入し、使い捨ての安全カミソリを製造・普及させることで多くの人に知られるブランドとなりました。
関市で培われた日本の刃物職人の技術を活かして製造される包丁は、評価は非常に高く、プロフェッショナルの方達も愛用。ナイフも切れ味が鋭く、多くの種類をラインナップされています。
貝印が展開する有名な刃物ブランド「関孫六」。その包丁シリーズの一つ「匠創」のペティナイフ「AB5163」です。こちらは刃からハンドルまでオールステンレス仕様のシリーズで、継ぎ目がないため洗いやすく衛生的に使える特徴を持ちます。
指のかかりの良い、流線形の形状は高いグリップ感をほこり、ハンドルデザインもおしゃれ。高品質なステンレス刃で切れ味も鋭く、軽量でバランスがよいためキッチンに一つは持っておきたいようなペティナイフとなっています。
150年余りに渡る大工道具の製造の歴史を活かして誕生した株式会社髙儀のキッチンツールブランド「DYK(ダイク)」。大工道具と同じように、使い手が道具それぞれの相性を考え、その人の美意識を引き出すようなキッチンツールをリリースされています。
プロダクトデザイナーの鈴木啓太氏とグラフィックデザイナーの村上雅士氏の二人のデザイナーによって生み出されるツールは機能美に優れ、高いデザイン性を持ち合わせており、ユーザーからも高い評価を得ています。
DYK(ダイク)のオールステンレスシリーズのペティナイフです。ペティナイフの他に牛刀や三徳、パン切などのタイプがあり、カラーリングはシルバーとブラックの2種類がラインナップ。どちらも素敵なデザインですが、ブラックのかっこいいデザインは魅力です。
ペティナイフは刃渡りが82mmと、サイズの小ささが特徴で、皮むき、薬味などで重宝する大きさ。市販のシャープナー・砥石にてメンテナンスが可能で、その他、食洗機にも対応しているように扱いやすいタイプとなっています。
ピーター・ヘンケルスにより、1731年にドイツのゾーリンゲンにて創業した「ツヴァイリンク&ヘンケルス」。290年以上の歴史を誇る老舗の刃物ブランドとして、世界的にも有名で、同時に長い歴史は刃物製造における確かな技術と信頼の証としてブランド力を築いています。
高級でプロフェッショナルなツヴァイリンク、一般家庭向けのヘンケルスを代表に、多くのシリーズをグローバルに展開。ペティナイフでは高炭素ステンレス鋼を使用し、錆びにくく耐久性が高い特徴を持つものが多いです。
ツヴァイリングJ.A.ヘンケルスが展開する、家庭向けの包丁シリーズ「HIスタイル」のペティナイフです。ステンレスのモダンでスタイリッシュなデザインはシリーズならでは。モリブデンバナジウム鋼を採用した高品質ステンレスと、職人により研ぎ上げられた刃付けで抜群の切れ味を誇ります。
自動食器洗い乾燥機の使用が可能で、また、ロゴ入りのエンドキャップ付きエルゴノミックハンドルはABS樹脂製で、軽くて握りやすく、料理初心者から上級者まで幅広く使われています。
商売繁盛・家内安全の福の神として知られる恵比寿様が社名となっている「恵比寿刃」。刃物では屈指の大阪堺に本社を構え、600年に渡る伝統の技術を引き継いだ鍛冶職人により製造される高級刃物ブランドとして知られています。
堺職人の無料メンテナンスが付いてくるサービスなども充実。切れ味はもちろん、趣向を凝らした「粋」なデザインも高く評価されています。凪・hana・波・匠・kuroといったシリーズを展開し、現在は世界30ヶ国にて愛用されているブランドです。
権威のあるドイツのReddotDesignAward「レッドドット・デザイン賞」を受賞しているデザイン性の優れた恵比寿刃のペティナイフ。kuroシリーズのアイテムで、名前の通り、刃もハンドルもすべて黒に統一されたシックさが魅力的です。
「見た目から入って中身を好きなる」といったコンセプトを持ち、切れ味が長持ち、錆びにくい、刃こぼれも少ないステンレス包丁は、使いやすく家庭用包丁として最適。毎日のように使う包丁も、飽きないデザインのお気に入りの一本で楽しい時間になると思います。
PAUDINは2017年に創業された比較的新しい刃物ブランドで、ドイツのデザイナーが設計したプロ仕様の包丁をリリースされています。人間工学に基づいた構造を持ち、長時間の使用でも疲れにくいことや、ダマスカスの模様などを多用したデザインが特徴です。
長い歴史を持つ老舗の刃物メーカーなどと異なり、「高品質で魅力的な包丁を、手に届きやすい価格で提供する」といった理念の元、インターネットを中心に販売網を展開。欧米で認知度や人気が広がっており、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどの多くの国で愛用されています。
「鳥の羽」のような形状を持ち、刃に刻まれたダマスカス模様がかっこいいパウディンの鳥羽形ダマスカスペティナイフ。VG10鋼を芯材として、67層で鍛えられたダマスカス鋼を鍛造して作られた切れ味するどい特徴を持ちます。
先が尖っているので飾りむきなどの繊細な作業にもぴったりなタイプで、ハンドルはG10素材を使用し人間工学に基づいて作り上げられ、使いやすさと切れ味を備えたペティナイフとなっています。
世界三大刃物産地に数えられる岐阜県関市で製造されている刃物ブランドの「MAC」。レストランでアルバイトをしていたアメリカ留学の経験を活かし、より安全な、より切れる、より軽い、より使いやすいをテーマに包丁の製造。日本の伝統的な刃物技術をもとに、欧米市場向けの包丁を開発することを目的として、1965年に設立されされました。
あまり広告には頼らずに、「一度使ったら手放せない包丁」としてリピーターを獲得し、鋭い切れ味と扱いやすい包丁は世界でも高く評価されています。また、MACのペティナイフは、非常に鋭い刃先を持ち、13~15度という鋭角な刃の角度に仕上げられているのが特徴です。
ハンドルがヒップアップしているので、力を入れやすく扱いやすい、人間工学に基づいて作られたMACのペティナイフです。オリジナルシリーズの製品で、モリブデン・バナジウム鋼を使用し、切れ味と耐久性を両立。錆びにくく、お手入れが簡単といった特徴も併せ持ちます。
刃先が丸く安全に使用に使用できるため、家庭用として使うのもに向いており、創業時から40年間変わらず人気のペティナイフとなっています。
「藤次郎株式会社」が展開する包丁や調理器具などのブランド「藤次郎」。ものづくりの街として有名な新潟県燕三条地域にて1953年に創業し、日本刀の製法を引き継ぐ「打ち刃物」や、新潟県燕市の地域性を活かした「抜き刃物」など、地域で培われた高度な技術と伝統を反映した刃物をリリースされています。
高品質なステンレス鋼や炭素鋼を使用し切れ味を追求されており、評価も高く、日本を代表する刃物ブランドの一つとして有名です。プロから家庭用までのさまざまな製品をラインナップされています。
ダマスカス模様がかっこいい藤次郎のペティナイフ「F-651」。耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れたコバルトを主成分とする高性能合金鋼を使用し、低炭素と高炭素ステンレス鋼の両方の37層の鍛造によって作られた切れ味鋭い高品質なペティナイフです。
ステンレスのハンドルタイプもありますが、こちらはボルスター付きトリプルリベットの伝統的なスタイルのハンドルを採用。重々しさのないスッキリとしたデザインに仕上がり、日本の熟練した職人が手作業で磨き、研ぎ合わせた刃はしっかりと藤次郎を感じられると思われます。
1874年に新潟・三条で刃物鍛冶として創業した下村工業。刃物に関して長い歴史を持ち、信頼感も高いブランドです。こちらのペティナイフ「ヴェルダンOVB-13」は、ヴェルダンブラックシリーズのナイフで、耐久性の高いモリブデンとバナジウムが添加されたステンレス刃物鋼を採用されたものになります。
ブラックのボディがかっこいいデザインで、燕三条の職人による薄く鋭角な刃付けにこだわり、鋭い切れ味を実現しています。
60年以上の販売実績を持つ、木屋を代表するエーデルワイスステンレス刃物鋼を採用したステンレス洋包丁「No.160」。小柄で果物などをカットするペティナイフとして使いやすいタイプとなっています。
木屋が独自に製造スしたテンレス刃物鋼は、ステンレスの中でも特に切れ味が長持ちし、さらに、研ぎやすさ、耐食性、靱性などメリットもさまざま。水に強く丈夫なポリアセタール樹脂を使って作られたハンドルも、独特な形状がおしゃれで、握りやすさも持ち合わせています。
使い手にとっていい塩梅(アンバイ)になるようなアイテムをリリースされているambaiのペティナイフ50020。ambaiは「tetu」などを展開するデザイナーの小泉誠氏による新たなプロダクトです。
こちらのペティナイフは、世界的にも有名な刃物の産地としてしられる岐阜県「関」の職人の手によって作られており、ambaiのこだわりである国内でのものづくりを継承されています。
関の刃物なので信頼感が高く、ハンドル部分に丸みがあり、刃物とは思えないやさしいデザインが際立ちます。
以上になります。いかがでしたでしょうか。小さく便利なペティナイフですが、しっかりとしたブランドのもので、切れ味にも拘ってより扱いやすいものを選んで快適に使っていきたいですね。
参考にしていただけたらと思います。
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