
紙が綴じられている冊子型の文房具のノート。記録や想いを書き留めることができる便利な文房具でしたが、現在ではスマホやタブレットなどを身近に持ち、ノートの替わりとして使うことができるため、以前よりは使用頻度は減っているかもしれません。ただ、まだまだ紙のノートは使うことも多く、ロングセラーとなっている定番なども多いです。
ここではそういった長年に渡って人気を保ち、ブランドとなっているおしゃれでかっこいいノートを紹介していきたいと思います。
ノートの一般的な大きさはA4かB5になると思います。このA4やB5といった大きさは、紙サイズの国際基準となって決められている数値で、B5は横257mm×縦182mm、A4は横210mmで縦297mmになります。
しかし、市販されているB5サイズのノートはこのサイズとは少し違い、B5よりやや小さい「セミB5」というサイズが使われて横252mm×179mmです。少しの差ですが、国際基準のB5サイズと思ったノートでも、実際は弱冠小さくなりますので注意したいですね。
また、A4よりも小さいサイズは主にメモ帳になりますので、ここではA4またはB5サイズのあるノートを紹介していきたいと思います。

ノートに使われる紙の品質を表す単位は、〇g/m²といった数値が使われます。g/m²とは1平方メートルあたりの紙1枚の重量のことで、数値が大きいほど重くなり、つまり、一枚の重量が重ければ重いほど、紙に厚みがあるといったことに繋がります。
実際には質が良いといったことにはならないのかもしれませんが、厚みがあればインクが滲むことがなく使いやすくはなり、目安として85g/m²ならば、かなり厚みのある紙が使われていると思っても大丈夫です。なるべく厚い紙のものを選んだほうが快適に使えると思います。
ノートには一般的な綴じタイプと、リングを採用している2種類があり、書きやすさ・携帯性・見た目などに大きく関わる重要ポイントです。
まず、リングノートとは、紙の端に穴をあけ、金属や樹脂のリングで綴じた形式のノートのことを指します。180度しっかりと開け、折り返して使えるために机が狭くても書きやすく、立ったままでもメモが取りやすいといったメリットがあります。デメリットとしてはリングが手に当たって書きにくい場合あり、また綴じタイプに比べてスッキリとした、シンプルなデザイン性は劣るかもしれません。
綴じノートにはリングが付いていないためにスッキリとした見た目があり、バッグに複数入れてもスッキリおさまり、積み重ねることも可能です。ただ、完全には折り返しにくいので場所をとりますし、紙の切り取りが難しいこともあり、機能性を求めるならばリングノートを選ぶのが良いでしょう。

ノートには線のあるものとないものがあり、線があるものなら文字を横にきれいに並べて書くことができるので、しっかりとした記録を残したい場合は罫線があるものを選ぶのが良いでしょう。
また、線は横罫と方眼に分かれ、方眼タイプは横線だけではなく、升目となっているのでよりきれいに使うことができます。一方、罫線タイプにはA罫、B罫などと書かれていることがありますが、これは広さを現しており、A罫は7mm、B線は6mmと線と線幅の広さで、ABCの順に徐々に狭くなっていきます。
以上、選び方の一部を紹介させていただきました。ここからはブランド別におしゃれでかっこいいノートを紹介していきます。
ツバメノート製造株式会社が生産・販売する、社名を冠にした文具「ツバメノート」。文具好きなら一度は通る、日本を代表する老舗ノートブランドです。
ノートを中心とした紙製品メーカーとして、戦後の物資が乏しい時代に「人々に質の良い紙製品を届けたい」という思いから誕生しました。昭和22年(1947年)に発売されたツバメノートは、やがて大学ノートの定番として定着していきます。
その品質は日本国内にとどまらず海外でも高く評価され、現在では「ザ・コンランショップ」など、海外のセレクトショップでも取り扱われるブランドとなりました。
学習用の大学ノートとして定番の「ツバメノート」。1947年に登場し、70年以上にわたって愛され続けている、日本のロングセラー定番ノートとして広く知られています。
使用されている紙は、筆記専用として開発された高品質紙ツバメ中性紙フールス紙。こちらは日本では明治時代に輸入され、もともと万年筆を使うと紙に滲みやすいといったことに対処できるものとして使われてきました。現代では国内で生産されており、高級なノートにのみ使用されています。
また、昭和から令和までデザインをほとんど変えておらず、クラシックでありながら、時代を感じるレトロなおしゃれさは魅力的です。
画用紙・スケッチブック・高級筆記用紙で世界的に評価が高い、老舗紙ブランド「Fabriano(ファブリアーノ)」。イタリア・マルケ州ファブリアーノにて、1264年に創業した、ヨーロッパで最も古い製紙ブランドの一つです。
高級なコットン配合紙を使用した製品が得意で、インクのにじみが少ないといった質の良さがあり、デッサン用の「Fabriano Accademia」、定番ノートの「EcoQua(エコクア)」といった人気のノートを展開しています。
Fabrianoの人気定番ノート「Ecoqua(エコクア)」。多くの種類があり、こちらはA4サイズの大判ノートとなり、作業スペースを広く使いたい人におすすめです。
方眼5mmタイプで、スパイラル綴じ(リング綴じ)になっているモデルで、FSC認証の環境に配慮された紙を採用。紙はアイボリーでやさしい色味のため、長時間の筆記でも目が疲れにくいといったメリットもあります。
元々はテープ・粘着製品で有名な日本のメーカーでしたが、近年は「STALOGY(スタロジー)」というステーショナリーブランドでも人気です。「日々の記録やアイデアを自由に書くためのノート」としてデザインされており、シンプルで機能的な紙・レイアウトが評価され人気となりました。
メジャーな文具ブランドという立ち位置ではないものの、ファンを増やしている注目のブランドです。
ニトムズが展開するSTALOGY(スタロジー)シリーズの代表的な「デイズノート」。
日付・曜日・時刻ガイドが記載されていて、日々の記録・日記・スケジュール・アイデア帳など、多様な使い方ができるノートで、とても人気のあるノートとなっています。
ノート自体も180度開ける作りで、薄い紙を使っているためページ数が多くてもかさばらず、365ページもあるとは思えません。ベーシックなA5サイズの「STALOGY365デイズノート」の他、B6、A6,方眼・ドット・無地などの本文デザインも展開されています。
1917年にドイツのハンブルグ郊外で設立された文具メーカー「LEUCHTTURM1917(ロイヒトトゥルム)」。創業以来、精巧な切手用のコレクションブックやコイン収集用バインダーなどを手掛け、高い評価を受けながら、その名を広く知られるようになりました。「継続性と精巧さが他との顕著な違いを生み出す」といった哲学を持つようになり、そのコンセプトは2005年に発表された「ノートブックコレクション」に集約されます。
ルーズシートではなく、しっかりと綴じられたノートに様々な記録を長く残していくというカルチャーは、多くの人に受け入れられ、ノートブックのブランドとして現在も高い評価を受け続けています。
デザイン性を強調せずに、実用性を重視しているロイヒトトゥルムのノートの中でも技術、経験の集大成ともいえる「LEUCHTTURM1917」。ページ番号、目次を自分で書けるなど、タスクや思考などを素早く箇条書きしていく、バレットジャーナルとして世界中で人気のノートです。目次を作ってテーマ別にまとめたい方などに良いですね。
種類も豊富で、まずはハード・ソフトカバーの違いがあり、サイズもA4~A6mで5種類を展開。また、ページのレイアウトは「罫線」「方眼」「無地」「ドット」の4種類あるので、さまざまな用途に適したものを選べるメリットがあります。カラーバリエーションも豊富で、ポップなかわいさもあり、こういった種類が豊富な点も多くの人を魅了する要因の一つかもしれません。
1920年にスケッチブックの製造をスタートし、創業した文具メーカー・「maruman(マルマン)」。紙製品に対する長い歴史を持ち、オリジナル用紙はすべて国産。現在も13種類もの紙を製造するなど、技術と伝統、そして紙への徹底したこだわりを持つブランドです。
特に「スパイラルノート」は、1960年に日本で初めてリングノートとして発売された、マルマンの代表的な製品で、黄色と黒のスケッチブックは一度は見たことがあるロングセラー。スケッチブックの製造から始まり、現在では事務用品や画材分野でも知られる存在となっています。
アイデア整理やビジネスノートとして人気が高く、プロユーザーにも愛用者が多いマルマンの代表的なノート「ニーモシネ」「書くこと、考えることが仕事を創造的にする。ビジネスノートのソノサキへ。」といったコンセプトを持ち、ビジネスノートの定番とて高い評価を得ているノートシリーズです。
フラットに開きやすい製本や、見開きで使いたい人に向く構造のものもまで、さまざまなタイプを展開しており、こちらのチョイスしたノートは精緻なミシン目があり、ページをきれいに切り取れるパーフォレーション機能が付き。アイデアを残す役割として優秀で、デザインもシックですし、ビジネスマンが使うノートとして最適な作りとなっていると思います。
スパイラルノートは、リング(コイルループ)で綴じられたノートで、日本の文具メーカー・マルマンが長年販売しているマルマンの定番モデルです。名前の通りページがグルグル回転して折り返せるので、立ったまま書きやすい・省スペースで使えるなどのメリットがあり、高精度の切り取りミシン目採用し、つかいやすさを追求した究極のベーシックタイプ。
書き味を追求したマルマンオリジナル筆記用紙70g/m2を採用しているため、インクのにじみ、ウラ面への抜けもほとんどありません。学生からビジネスパーソンまで、幅広く愛用されています。
初代社長齋藤晏弘により、昭和21年に紙製品の卸商を始め、昭和24年に文具メーカーとして創業された「LIFE(ライフ)」。「文具を創り、文化を築く」をモットーに、創業当時から変わらぬ日本製へのこだわりを貫き、職人による手作業の仕上げを現在も継続しています。
紙製品の卸から始まったブランドらしく、現在も原稿用紙・ノート・便箋・封筒・手帳・レポート・帳簿などの紙文具を中心に展開。書きやすさだけでなく、目にやさしさ、肌合い・色調なども考えられたノートは、現在も評価が高いです。
LIFEの代表的スタンダードノートシリーズ「ノーブルノート」。最も人気のノートのひとつとしてあげられる人気のシリーズです。
抄造したオリジナルペーパー「ライフライティングペーパー」を使用しているため、滑らかでインクの滲みや裏抜けが少なく、書き心地が良いと評価が高く、高貴という意味を持つ「ノーブル」の言葉通り、中世を意識したようなデザインも、エレガントさがありおしゃれですね。
滑らかさがあるのはもちろん、めくる際のしなやかさなども備える紙となっており、ものづくりへのこだわりから生まれた特別なノートとなっています。
1950年に創業し、文房具・紙製品の企画・製造・販売を行う文具メーカー・株式会社デザインフィルが展開するブランド「midori(ミドリ)」。書くことにこだわった日本の文具ブランドで、装飾を極力排したシンプルなデザインと、日本製らしい品質を備えた文具をリリースされています。
多くの紙製品がありますが、中でもMDノートは人気があり、海外の文具愛好家でも話題になりました。
ノート文化を語るうえで外せない名作のひとつとして知られているミドリの「MDノート」。シンプルなデザインと、余計な装飾を排した構成で「書く行為そのもの」に集中できるノートです。
表紙・見返し・本文すべてにMD用紙を使用した一体感のある紙質は、デザインとしてのおしゃれさがあり、紙そのものの魅力を最大限に生かした設計となっています。複数サイズがあり、用途に合わせて選べますが、「持ち運び」と「書く量」のバランス、見開きでの美しさなどを重視しているため、B5サイズのラインナップはされていないようです。
モレスキンはイタリアミラノに拠点を構える、ノートブックやダイアリー、シティガイドなどを包括する文具ブランドです。作家・アーティスト・ビジネスパーソンに長く愛されてきたブランドとして知られ、1997年に再始動されました。
黒い表紙、角丸デザイン、ゴムバンド付き、しおり(リボン)付きという定番スタイルで知られ、200年以上にわたりアーティストや思想家に愛された伝説的ノートブックの系譜を受け継ぐ存在として語られています。。
ゴッホやピカソが使っていたノートを現代によみがえらせたモレスキンのクラシックノートブック「QP012」。
丸みをおびた角に長方形、プライバシーを保護できるゴムバンド付きといったクラシックスタイルなノートですが、伝説的な偉人が使っていた同じノートを使えるといったマインドが、カッコよさを演出できる点は魅力的なのではないでしょうか。サイズや横罫、無地、ドット方眼、方眼の豊富な種類から選ぶことができます。
ドイツ語で「滑走路」を意味する「Rollbahn(ロルバーン)」は、文具ブランド・デルフォニックスの定番ノートとして知られる人気シリーズです。
「シンプルで飽きのこないデザイン」と「使いやすさ」を兼ね備え、ポケット付メモとダイアリーを主軸に展開。多くの人に親しまれ、20年以上にわたって愛され続けているロングセラーです。
デルフォニックスは、もともと時計の企画・販売からスタートし、そのシリーズのひとつとして誕生したのが「ロルバーン ポケット付メモ」でした。
現在のロルバーンの原型となったこのメモは、デルフォニックスの海外展開をきっかけに、日本製ならではの丁寧な仕上がりが評価され、ヨーロッパでも愛用されるようになります。その後、メモタイプにとどまらず、さまざまなサイズや用途へと展開され、現在の幅広いロルバーンシリーズへと発展していきました。
デルフォニックスの名作と言われる定番ノート「Rollbahn(ロルバーン)」。月ごとのカレンダー(予定欄)、メモページや方眼ページがまとまった手帳タイプのノートとなっています。
ノートの終わりに 透明ポケット が付き、レシートなどを収納したりでき、リングにしても上部が切れていて、ページがめくりやすい構造など、便利で使いやすさがつまっているのが特徴です。M(B6に近い)、L(A5)、XL(A4)などのサイズが展開されていますが、ノートよりも手帳タイプの少し小さめのものがより人気があります。
日本の老舗文房具メーカーで、特に高品質なノート・学用帳で知られているブランド「アピカ」。紙質にこだわり、滑らかな書き心地や美しいデザインが特徴で、学童向けからビジネス用途まで幅広いノートをリリースしています。
中でも、誰でも使いやすいシンプルで書きやすいノートとして長く売れているシリーズ「CDノート」はノートの定番です。文房具好きや、万年筆・ゲルインクペンを使う人から特に支持されています。
アピカ・プレミアムCDノートは、高品質ノートの定番シリーズで、「紳士なノート」という愛称でも知られるプレミアムラインです。日本国内でも長く愛されている人気シリーズなので、サイズ・バリエーションが豊富、シリーズ誕生10周年を祝う限定色が出るほど支持されてきました。
『キュリアスメタル』というフランス製のハイグレードな紙で作られた表紙は高級感があり、シルクのようになめらかと評されるオリジナル紙「A.Silky 865 Premium」が使用され、滑らかな書き味で書き心地の良さが評価されています。
硬くならない特別な糊を使用し、驚異的な柔軟性を持つノート「ジークエンス360_ノート」。普通のノートとはひと味違い、リング式ではないにも関わらず、柔らかく360度ひらけるノートです。
表紙に丸みを帯びさせて接着面を広くとることにより、ページを360度開いたり、丸めたり折り返したりしてもページが外れにくく、手のひらサイズでも立ったまま書きやすくなっています。
他にはない特徴をもったノートとなっていますが、何かを書き留めたいと思ったときにスッと取り出して使うような、手軽さと便利さが魅力です。
適正コスト、適正プライスを実現するワークグループを目指して名付けられましたキョクトウアソシエイツの「F.O.B. COOP」。0.7mmと厚く、P.P.表紙を採用しているため価格のわりに高級感があり、Wリングの構成で立ちながらでも使える機能性を備えたノートです。
F.O.B COOPノートは複数のサイズ・罫線タイプがあるのも選びやすく良いですね。しっかりした作りで長く使え、フリーな使い方ができるリングノートを探している方に向いています。
コクヨが独自開発した「新感覚やわらかリング」を採用したリングノート「SV437S5-D」。リングに手が当たっても違和感が少ない設計で、ペン操作が邪魔されにくく書きやすいといった特徴を持つ人気のノートシリーズです。
ビジネス向けのマット黒PP表紙で見た目もシンプルでおしゃれ。ビジネス・会議・打ち合わせのメモ用として定番のビジネスノートとなっています。
以上ですがいかがでしたでしょうか。かっこいいノートをつかってデスク回りもおしゃれに、お気に入りを気持ちよく使っていきたいですね。参考にしていただけたらと思います。
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