
お湯を沸かすのに便利なやかんですが、最近は電気ケトルで沸かす人も多くなり、影の薄い存在になりつつあります。
ただお湯を沸かすにはやかん派も多く、メーカーからおしゃれなやかんもたくさんリリースされていますので、ここでは特にスタイリッシュな製品を発売しているブランドに絞り、デザインの優れたやかんを紹介していきたいと思います。

ここではまずおしゃれなやかんを発売しているメーカーの種類や、使われている素材、形状などから優れたデザインの製品の傾向を見ていきたいと思います。
おしゃれなやかんを販売するメーカーには富士ホーローや野田琺瑯といったホーロー製品メーカー、ル・クルーゼ・パール金属のようなキッチンウェアメーカー、カリタ・ハリオのようなコーヒー用品メーカー、キャプテンスタッグ・スノーピークのようなアウトドア用品ブランドなどさまざまなメーカーが製品をリリースしています。
底面の面積は、沸騰スピードとガス代・電気代に直結します。底が広いものでは、ガスの炎を効率よく受け止めるため、お湯が早く沸き、狭い場合は、炎が横から逃げてしまい、取っ手が熱くなるだけで効率が悪くなります。
メーカーやデザインのコンセプトによって底面の面積は全く異なり、寸胴に近い形状の底面積を最大化したタイプでは、2.5Lクラスだと底径が20cm〜22cmほど。コロンとした球体に近い、昔ながらの定番の形状で2.5Lクラスで底径16cm〜18cm程度となり、ホーロー製の一部に多い、縦に長いスマートな形状では底径が12cm〜14cm程度しかありません。
デザインだけではなく、やはり沸くスピードや電気代なども考えて、底面の大きさも見てみたいですね。
やかんの素材には保温性が最も高い琺瑯、耐久性があり保温性が高いステンレス、熱伝導率が良く価格も安いアルミ、熱伝導率が非常に高い銅などがあります。
現在流通しているやかんの中で最も一般的なのがステンレスです。耐久性が高くサビにくく、傷にも強く頑丈。ただ、アルミや銅に比べたら、熱伝導率が低いため、お湯が沸くまでに少し時間がかかります。
また、ホーローはおしゃれな製品が多いのが特徴です。ステンレスを使ったやかんにはシャープなかっこよさのある製品になり、ホーローは艶やかさと滑らかさがあり、かわいらしい製品が多いです。デザインで選ぶ場合は琺瑯がよいかもしれませんが、素材としても、ガラス質なので金属臭が一切なく、お湯の味を損ないません。
昔ながらの黄金色の「しゅう酸アルマイトやかん」などに代表されるアルミも素材として人気があります。メリット: とにかく軽いです。熱伝導率が高いため、ステンレスよりもかなり早くお湯が沸きます。価格も比較的安価です。
総合的に見ると、ステンレスは種類も豊富ですし、頑丈で長持ちすることもあり、やはり一番のおすすめになります。
夜間の容量はだいたい1.0Lから5.0Lまで幅広く、最も種類が多い、いわゆる「標準サイズ」が2.0L〜2.5Lです。一般的な家庭のコンロ(ガス・IH)の五徳や加熱リングの大きさに最もフィットする形状で作られています。
容量には「満水容量」と「適正容量」の2つがあり、スペック表を見て確認するばあい、適正容量を確認しなくてはなりません。満水容量では縁ギリギリまで入る量を示し、この量で沸かすと吹きこぼれます。適正容量は、安全に沸かせる量(満水容量の6割〜7割程度が目安)が記されています。
しっかりとお湯を沸かせる容量を確認して、後悔がないようにしましょう。
以上です。ここからは実際におしゃれなやかんを発売しているメーカーやブランドに絞り、製品を見ていこうと思います。
1947年創業の日本を代表する琺瑯(ホーロー)専門メーカー「富士ホーロー」。ホーロー製品では国内でトップの製品数と知名度を誇る老舗です。
食器や容器、鍋、マグカップなど多くのホーロー製品を展開していますが、鉄の表面にガラス質の釉薬を焼き付けたホーローは、においが移りにくく、酸に強く、有害物質が溶け出す心配のない安全な素材ということもあり、やかんには最適で、多くの製品をリリースされています。
製品はコンセプトによりシリーズ分けされており、やかんはソリッドシリーズ、レッドリーフシリーズなどに含まれていますが、素材を生かしたかわいくおしゃれなデザインが特徴です。
ホーローの滑らかな美しさが際立つ富士ホーローのケトル「CLF-2.5K」。色合いが綺麗で、ホーローの独特の色味がオシャレだと好評です。
ホーローの良さが全面に感じられるオーソドックスなデザインですが、内側は酸やアルカリに強い耐熱水性釉薬仕上げ。金気を出さないホーロー製で、お茶や麦茶のパックをいれて使うのに適していています。
思わずコンロに置きっぱなしにしたくなる、富士ホーローの可愛らしいケトル「CTN-1.6K」。ホーローボディの美しさがありながら、フタのつまみや取っ手には、熱を伝えにくい天然木を使用しているため持ちやすく、注ぎ口は調整をしやすい構造で、とても使い勝手がよく重宝します。
また、キッチンを優しく飾るナチュラルカラーのバリーエーションも豊富。熱伝導率が良いので、IHコンロでも素早くお湯を沸かすことが可能です。調理後、そのままテーブルに置いても絵になるデザインと、機能性を備えたケトルとなっています。
柳宗理は、20世紀の日本を代表するインダストリアルデザイナー(工業デザイナー)です。家具、食器、調理器具、公共施設まで幅広くデザインし、「日本のプロダクトデザインの父」と呼ばれることもあります。
父は民藝運動の創始者である 柳宗悦 で、「日常の道具に宿る美」を重視する思想の中で育ちました。後に、その考えとモダンデザインを融合させて独自のデザイン哲学を築きます。
多くの作品を残しますが、特にバタフライスツールは世界的評価を受け、ニューヨーク近代美術館にも収蔵。その他にもステンレスボウル、パンチングストレーナー、カトラリー、ケトルなど、現在にいたるまで、多くの製品が何十年も現役で売れ続けています。
柳宗理らしい艶消しのステンレスを採用した、シンプルなステンレスケトルです。とてもかわいらしいデザインですが、小指をかけると楽に注げる取っ手の後方にくぼみ、沸騰したお湯が飛び出さない大きな注ぎ口、熱周りを良くするための安定感のある独特な形の底面など、機能性に優れたやかんとなっています。
また、ガス、IH、電気コンロなど、あらゆる熱源にも対応。デザインと機能性を考えた優れた作りで、高品質で長く愛用できる特徴を併せ持ちます。
1925年にフランスで創業したキッチンウェアブランド「ルクルーゼ」。世界で初めて鋳鉄鍋に鮮やかなホーロー加工を施したメーカーとして知られ、鋳物鍋は世界でも多くの方に愛用されています。
日本でも直営店が40店舗以上あるように、人気や知名度も確立されており、鍋の他にもやかんはいくつか種類があるようですが、ケトル・コーンは特にルクルーゼらしいスタイリッシュさだと評価も高いです。
三角形デザインがおしゃれなルクルーゼのやかん「コーン」。熱伝導率もよく耐久性のあるカーボンスチールに、つややかなホーローを施した、カーボンスチールとホーローの良い所を組み合わせた製品です。
ル・クルーゼならではのカラーラインアップも豊富で、沸騰を知らせてくれる笛付きが特徴。ユニークな三角形のデザインは、底面が広いメリットもあり、沸きも早いと思われます。
1934年野田悦司により創業された「野田琺瑯」。創業当時はバット・タンク・バケツ等の生産を行う企業でしたが、現在は栃木県栃木市にて琺瑯製品の製造だけを行っています。
国内で唯一、鋼板の成形からガラス質の釉薬(ゆうやく)を施して焼き上げる製法を採用しており、全工程を自社で生産。鍋ケトルなど、つややかで滑らか製品が特徴的で、ホワイトシリーズやラウンドストッカーなど、人気のシリーズを展開しています。
野田琺瑯のポーチカシリーズのやかん「PO-1.5K」。ポーチカとはロシア語でつぼみという意味で、まるまるとした形状は名前通りのかわいらしさのあるシリーズです。ケトルも取っ手の木製素材も含め、スタイリッシュでかわいさのあるケトルになっていると思われます。少人数用に使い勝手の良い小ぶりサイズで、デザインともマッチしているのではないでしょうか。
土台作りからすべての工程を自社の工場で行っているため、高品質で信頼性が高いです。
「ポット」と「ケトル」を組み合わせた名前の通り、やかんとしてもポットとしても使える縦長のデザインが特徴の「ポトル」。レトロ感も感じられるフォルムは、キッチンに馴染みやすく、卓上にそのまま出しても絵になる愛らしい佇まいです。
蓋のつまみには天然木採用しており、熱が伝わりにくいため持ちやすく、ホーローボディに良いアクセントになっていますね。口が広いため中まで手を入れて洗いやすい構造も良いです。
家具や生活道具を数多く手掛ける 著名なデザイナーの小泉誠氏がデザインを担当するブランド「tetu(テツ)」。日本の伝統工芸である「南部鉄器」の技術を用いて作られる、鉄鋳物の生活道具ブランドです。
南部鉄器の伝統技術と現代的なデザインを融合し、急須、ダッチオーブン、テープカッター、ブックエンドなど、日常に溶け込む実用的なアイテムを展開してきました。機能美を追求したシンプルなデザインと高い品質で、国内外のデザイン愛好家から支持されています。
TETUの鉄瓶は、家具デザイナーの小泉誠がデザインし、南部鉄器の老舗「池永鉄工」が製造するモダンな鉄瓶です。これまでの鉄瓶のイメージを覆す、すっきりとした佇まいで、伝統工芸とモダンデザインを融合させた代表作として、グッドデザイン賞受賞シリーズとしても知られています。
内部に酸化皮膜加工を施しているため錆びにくく、鉄分が溶出するため白湯やお茶との相性も良好。北欧デザインのようなモダンな外観には魅了されますが、価格も少し高めとなっています。
1921年創業の、日本の耐熱ガラスメーカー・コーヒー器具メーカー「Hario(ハリオ)」。日本で唯一、自社の耐熱ガラス工場を保有しており、原料の溶解から製品化まで国内で一貫生産を行っています。
世界中のバリスタやコーヒー愛好家から支持されるV60ドリッパーをはじめ、ドリップケトルやサーバーなど数多くの名品を生み出してきた、日本を代表するコーヒー器具ブランドです。
コーヒー用の細口ケトルとしては定番中の定番「V60ドリップケトル・ヴォーノ」。V60ドリッパーと並ぶハリオの代表作で、狙った場所に細く安定してお湯を注げるよう設計されています。
なみなみ形状で手に馴染みやすいハンドルや、ウェーブ状のボディなどは、デザイン的にもスタイリッシュで、細く伸びた注ぎ口はドリッパーにお湯を注ぐのに最適です。
1960年にものづくりの街、新潟県燕市で創業した日本の調理器具メーカー「宮崎製作所」。燕三条の金属加工技術を背景に、高品質なステンレス製品の評価が高く、鍋・やかん・急須・コーヒー器具などを自社で企画から製造まで行っています。
さまざまなプロダクトがあり、服部幸應氏を監修に迎え、食育をテーマに開発された同社の代表的な多層構造ステンレスシリーズ「ジオプロダクト」、ハンドルを取り外して重ねて収納できる、機能性と省スペース性を両立したステンレス鍋シリーズの「十得鍋」が有名です。
名前の通り、黒々としたボディがかっこいい宮崎製作所の「くろくろケトル」。黒の耐熱塗を施してあるため、カラーリングは黒となりますが、素材には高品質な18-8ステンレスを採用しており、サビにくく衛生的で、耐久性に優れ、保温性に優れた特徴を持ちます。
ハンドルとつまみは天然木をしているように、細かい部分にもこだわりを感じられるのも魅力のひとつ。どっしりとした形状やカラーリングなどからも存在感が強いですが、馴染みやすく、キッチンのインテリアにも良い影響がありそうです。
美しさを追求した、新しいケトルのスタイル「ジオケトル」。食育の第一人者、服部幸應先生が監修を務める、「使いやすく、無駄がなく、長く使える調理器具」という考え方を形にしたシリーズ、ジオ・プロダクトのやかんです。
ジオケトルの独特の美しいフォルムは、胴体のふくらみ、フタの小さなドーム、注ぎ口の伸び方、ハンドルの弧など、バランスが非常に整い、昔ながらの丸いやかんを現代的に磨き上げたような構造です。お手入れしやすい広口タイプ、注ぎやすい烏口、IH対応といった機能性も備わります。
杉山金属の四角形状のやかん「KS-2621」。四角い形でスタイリッシュな見た目ですが、底面がひろいため、湧くスピードの速さや、また、持ち手は使わないときは畳めるため、よりコンパクトになり、四角い形状を活かした収納などにもメリットがありそうです。
冷蔵庫にそのまま収納できるので、煮だして、粗熱を取り、そのまま冷蔵庫に入れるだけ。茶こし付きで機能性が高いやかんとなっています。
金物の町、新潟県燕市に本拠を置く和平フレイズのやかん「カンパーナ」。見た目がおしゃれで、これなら置きっぱなしでも気になりません。コーヒーのドリップに最適な細口タイプが採用し、IHにも対応。お湯の量やスピードがコントロールしやすく、朝に一杯のコーヒーを作るのに最適なやかんと思われます。
また、取っ手に特徴があり、持ちやすく、ノズルとマッチしていて美しいデザインを作っています。
かっこいい黒いスタイリッシュな製品「BLKP.」シリーズのやかんです。かわいくもありかっこいいデザインが独特で、男性が使うキッチンの良いインテリアになりそうですね。
また、200VのIHクッキングヒーターやハロゲンヒーターなど、オール熱源に対応しているのも嬉しい所です。
シリコンでコーディングされたハンドルとフタがおしゃれなPOLIVIARのやかん。やけど防止の効果もあり、機能的な面と人間工学に元づいた設計で使いやすさもあります。カラーラインナップも豊富で、さまざまな模様があり、どれもデザインが良く選びにくいです。
また、対応熱源がガスコンロ、IH(200V)、シーズヒーター、ハロゲンヒーター、エンクロヒーター、ラジエントヒーターといろいろとありますが、直接ガス火を使う場合は塗装が変色する可能性があるため、強火にはかけない方がいいそうです。
以上です。いかがでしたでしょうか。おしゃれなやかんならキッチンの良いインテリアにもなりますし、機能的な面に差がある製品ではないので、スタイリッシュなものを選びたいですね。















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